今のフランス語キーボードでフランス語は綴れない(公式見解)。
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さしたるフランス語知識なく渡仏した私にとって、最初のフランス語キーボード体験は、語学学校でした。今まで使っていたキーボードとこれほど違うとは思いもしていませんでした。
- 「.」(ピリオド、仏語でポワン)が一発で打てない。
- 「Q」と「A」の位置が逆
- 「Z」と「W」の位置が逆
- 「;」が「M」
これだけの違いでも、発狂しそうになりました。
さらにアクサンがつく文字((àやç、È、Ôといった文字)は、どこの何を押したら出てくるのかさっぱりわからない。語学学校のクラスメートの大半が、PCを使う授業では「先生!文字が出てこない!」と叫び声を上げていたことをよく覚えています。
SHIFTキーを押しながら、1から順番に片っ端からキーを打って「æ」や「œ」を探したものでした…。
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自宅では英語キーボード。でもそろそろやばくなってきた…。
現在は、夫がカナダで購入した英語キーボードを使用しており、これは日本語キーボードと基本的に大きな違いはありません。MacBookもカナダで購入したものなので英語キーボード。
@や”などの位置が違うけれど、文章を書く上では大きな支障はありません。
フランス語を書くときは、カナディアンフレンチのキーボードをインストールしているので、前述したようなキーの違いはありません。
しかし、ついに我が家にもフランス語キーボードを受け入れざるを得ない事態が。
夫のMacBookがそろそろ逝ってしまいそうなのです。
で、当たり前ですが、そこらの家電店に売っているPC、ラップトップはすべて仏語キーボード。
2016年、フランス文化省も今のバージョンはお手上げ宣言をしていた。
「郷に入っては郷に従え」、それはわかっています。フランスに暮らす以上、フランス語キーボードに順応すべき。
ラップトップ買い換えには賛成だけど、それでもキーボード問題が不満で仕方ない私がブツブツ言っていたら、夫が「フランス語キーボードも新しくするかもしれないという記事を読んだ覚えがある…」というので、希望を胸に検索してみました。
引用;
フランス文化省は1月15日、フランスで販売されているキーボードは、フランス語を書くことにまったく向いていないという公式見解を発表した。(2016年1月22日)
思った以上に、見も蓋もない宣言がなされていました(笑)。
フランス政府の声明はこちら(仏語)。
2017年6月、2つの新たなキーボードが提案された。
で、その件どうなったのかを更に検索してみると、今年6月に続報が。
キー配列を変更した2つのタイプのキーボードが提案され、7月9日まで公開調査。その後更に検討協議に入るとのこと。
1番目のモデルは「改良された」QWERTYキーボードモデル、2番目のモデルは、AZERTYをBÉPOÈ!に置き換えたモデル。どちらを採用するかはメーカーなどのオプションとされるようですが。
下記の画像を見てみると、いずれにしても、キー配列変更やむ無しなんですね…。
(画像はLe clavier français AZERTY va changerよりお借りしました。)
参考記事
フランス人夫に意見を聞いてみた。
夫は上記の6月のニュースを知らなかったので、新しい2案のキーボード画像を見せて、意見を聞いてみました。
彼は、プログラミングエンジニアとして毎日毎日キーボードを叩いてるフランス人です。
そしたらまあ、どちらの案もヒドイとのこと。
- キーの数が多すぎる
- アクサンがつくアルファベのキーを作るのでは無く、「a」+「アクサン(àとかâとか)を打てるようにすれば良い
- 日本語のようにスペースキーを押して変換できるようにすれば良い
などなど。
さらに、「プログラミングに使うには、とても使いにくそう。これだったらカナダかアメリカから買う」
きわめつけは「こんなヒドイ案を、いくらの税金をかけて作ったんだ!」
でした。
習うより慣れろでがんばろう。
夫曰く、「一番使いやすいのは英語キーボードと言われているらしい(ソース不明)」とのことですが、プロジェクトがつつがなく進行し、使いやすくなる日を心待ちにしつつ、慣れる方向でがんばろうと思います。
ちなみに、アクサン等がつくアルファベは、iOSやAndroidならキーを長押しすることで表示されるので、どこを打てばいいのか分からない!っていうストレスは少ないんですよね。
将来的には、カタカタ打ち込むキーボードが廃れて、全部タッチパネル式のキーボードになっていくのであれば、また違う課題が生まれるだろうし、配列変更も不要かもしれないなぁ、などと思いつつ。
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